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日本の山車 日本の山車
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標題の写真説明
2014-07-01
  北海道
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  表題の写真説明
 ボックスのタイトル : 甲信越
 題名 : ◆新潟県

日本の山車 新潟県 

新潟県総論
●15201 新潟市
◆03849 沼垂白山神社けんか燈籠
新潟県新潟市沼垂東一丁目
沼垂白山神社(ぬったりはくさんじんじゃ)
□祭神
キクリヒメノオオカミ 菊理媛大神
□祭は八月中旬。
境内社
太子社
大宮賣大神と伊夜日子大神を祀る祠
菅原大神
後藤稲荷大神
大山祇大神
秋葉大神
粟島大神(淡島神)
古峰神社
神明社
庚申などがある。
□汎論
 白山神社は創祀年代は不詳。一説に用明天皇期(五八五)の創祀ともいう。延喜式に記載される古社。沼垂の総鎮守とされる。越後地方開発期の出雲系氏族による創祀と推定される。新潟駅に近く新潟市立中央図書館前に位置する。もと沼垂町の王瀬山にあり、なんどか遷宮がおこなわれている。西新潟にも白山神社があるので区別するため「沼垂白山」と呼んでいる。向拝桁下にかけられる注連縄は、中央部分がことに太く綯われており他に例を見ない。
一三六七年銘のある鰐口は新潟市の文化財に指定されている。本殿と拝殿は弘化四年に総鼾゙で再建されたもの。四方を飾る、向拝左右獅子頭、上り龍と下り龍、子持龍、唐獅子は見事で、左甚五郎ともいわれるが、名匠熊谷源太郎の作である。
神輿と燈籠が湊稲荷神社を出発し、迎え燈籠となる上町に属する各燈籠が直進する。喧嘩燈籠の会場にいたると沼垂木遣りがあがり激しい押し合いとなる。迎え燈籠、神輿を、少しでも長く町内に留めようと、送り燈籠が迎え燈籠の行く手を遮ったのが、喧嘩燈籠の始まりだという。 この燈籠を山車という。

●15202 長岡市
◆03852 深沢神社秋季大祭
新潟県長岡市

◆03853 王子神社祭
新潟県長岡市

◆03854 少彦名神社祭
新潟県長岡市

◆03855 八幡宮、石井神社祭
新潟県長岡市

◆06099 中之島諏訪神社祭
新潟県長岡市

●15204 三条市
◆00227 三条祭
□社名 三条八幡宮
□所在地 新潟県三条市
□祭は五月中旬。
傘鉾がでる。
□汎論
 三条は金物の街で、洋食器などの生産が盛んである。余剰となった生産品を気風よく破格の価格で放出する市を「三条っぱらい」とよんで人気がある。
 三条祭には、傘鉾が出る、多層のものもあり珍しい。祭には京都文化の香りがあり、商家では挙って屏風を飾って披露する雅な風習がある。「屏風祭」の別名があるが、京都の祇園祭を思わせる。
 祭のはじまりは、文政五年(一八二二)、村上藩主だった内藤信敦が京都所司代となったのを三条郷民が祝い、神輿渡御を行ったのに始まると伝える。
子供の成長を祈り肩車に乗せて、神輿、太鼓とともに八幡宮の社殿を三周して拝殿にいたる神事は、これを阻止しようとするものたちとのあいだで揉みあいになるが、最後は無事に拝殿におさまる。「舞い込み」といい、その様子を一目見ようと多くの参詣客が集まる。

◆21575 三条神楽
新潟県三条市

◆03916 傘鉾コンクール
新潟県三条市

●15205 柏崎市
◆03917 黒姫神社秋祭
□社名 黒姫神社
□所在地 新潟県柏崎市高柳町岡野町
□祭神
ミズハメノミコト 罔象女命
クロヒメノカミ 黒姫神
□汎論
 鵜川神社は延喜式に記載される古社。黒姫山の山頂に祀られ、黒姫神社は里宮である。 黒姫は黒媛ともあらわされるが、大己貴命の妃に迎えられて建御名方命を生んだとされる。別の説には、黒媛命は奴奈川媛の母で、黒姫命は信濃に生まれ、越の奴奈川彦に嫁ぎて奴奈川姫を生んだともいう。そうなれば、諏訪神・タケミナカタノミコト(建御名方命)の祖母ということになる。
 ミズハメノミコト(罔象女命)は水神で、水利を司る農耕の神として祀られることが多い。妙高山麓から柏崎にかけて、水波神として祀られる例が見られる。
 黒姫山はもと山そのものがご神体で出雲系の神南備山だろうと考える。

◆03918 柏崎祇園祭
新潟県柏崎市

◆06021 八幡宮祭、石井神社祭
新潟県柏崎市

◆30923 女谷の獅子舞
新潟県柏崎市

◆31571 綾子舞
新潟県柏崎市

●15206 新発田市
◆00083 きんぎょ祭
□社名 諏訪神社
□所在地 新潟県新発田市諏訪町
□祭は八月下旬。
□山車(臺輪、金魚臺輪)
臺輪
・上町 一番組
本坐人形は、布袋と唐子。
天明元年の建造。工匠は与一。
塗師は西村彦左衛門。
金具師は次郎。
現山車(臺輪)のまえ、延享元年(一七四四)に建造された山車があったといわれ、新発田でもっとも古い建造記録となっている。
・下町 わ組
本坐人形は、西王母と唐子。
山車の創建は寛永元年(一七四八)。
現在の山車の建造は明治四〇年。工匠は齋藤三太郎。
・両町 立売町、萬町
本坐人形は、源義経と従者。
山車の創建は宝暦八年(一七五八)。
山車の創建は不明。現山車は昭和三年に改修が行われている。
・三ノ町 い組 指物町、麩屋町、桶町
本坐人形は中国故事、二十四孝より考文帝ほか二体。
山車の建造は天保六年。工匠は権太郎。
・四ノ町 し組 材木町、紺屋町、上定役町、築地通り
本坐人形は神功皇后と武内宿禰(たけのうちのすくね)。
山車の建造は宝暦九年と伝わるが記録がない。
・泉町 泉組
本坐人形は三ノ町(い組)とおなじく、二十四孝にちなむ人形。
山車は、明治四〇年旧加治村早道場で惹かれていた山車を譲り受ける。
昭和三年に臺輪に改造。改造時の工匠は木戸冶作。
彫刻は渋谷栄作。
・中町
休止。
山車は安永元年(一七七二)の創建だったが、明治二七年頃火災に遭い焼失。
□汎論
 諏訪神社の創祀は大化四年(六四八)に信州の諏訪大社より分霊を受け祀ったのに始まると伝え、タケミナカタノカミ(建御名方神・諏訪神)を祀る社殿が建てられた山を「諏訪山」と呼んだ。当時、渟足、磐舟柵は、蝦夷からの侵入を防ぐ防衛拠点で、多くの信州人が関わったと伝わる。
 新発田藩は、佐々木氏、新発田氏、さらに江戸時代に入ると新発田藩主溝口氏は諏訪神社を篤く敬い、新発田城内に遷座し、歴代の藩主らにより、社殿の造営や社領の寄進なども行われた。
 元禄元年(一六三八)、四代藩主溝口重雄のとき泉町に遷座。さらに宝暦六年(一七五六)には、七代藩主の溝口直温のとき遷座となって社殿が造営された。
祭礼は、享保十一年(一七二六))頃、新発田藩の六代藩主だった溝口直治公のときに始まったと伝えられる。祭には長さ二メートルにも満たない車輪のついた平臺のうえに紙で作った金魚を乗せ、幼児、児童らが曳く可愛らしい姿が見られる。「金魚祭」とよばれる所以となっている。金魚の中には左右に尻尾を振るものもある。金魚はおよそ六〇−七〇くらいある。
 近年社殿を火災により焼失したが現在は見事に復興した。社殿の前、一の柱の位置に御柱が一本立つが、これは信州諏訪の御柱祭で立て替えられた旧柱で、信州諏訪からはこばれたものだという。

◆02643 清水園新発田藩下屋敷
新潟県新発田市

◆03856 熊野神社祭
新潟県新発田市

◆03857 諏訪神社の御柱
新潟県新発田市

●15207 新潟市(旧新津市)
◆00568 新津夏祭
□社名 堀出神社
□所在地 新潟県新潟市(旧新津市)
□祭神
イザナギノミコト 伊弉諾尊
イザナミノミコト 伊弉冉尊
□祭は八月下旬。
山車(屋臺)七臺を曳く。
□山車
・一之町
本座人形は稲神。
安政三年(一八五六)の建造。慶応年間に新発田から譲り受けた。
・二之町
江戸末期の建造。
安政年間に県北部から譲り受けた。
本座人形は大黒。
素盞鳴尊命図の見送りを懸ける。
・三之町
昭和二十五年の再建。
本座人形は恵比寿。
見送りは波に鯛
・四之町
昭和四十九年の建造。
本座人形は弁財天。
昇龍の見送りを懸ける。
・駅前
昭和四十八年の建造。
本座人形はは毘沙門天。
鳳凰図の見送りを懸ける。。
・新町
昭和五十年の建造。二輪車
本座人形は天神。
龍の見送りを懸ける。
・上善道
昭和五十二年の建造。二輪車。
人形なし。
唐獅子牡丹図の見送りを懸ける。
これよりさきには「善道丸」という山車を曳いていた。 
・山谷
休止中。いまは曳かれない。
□汎論
堀出神社は、当初新津本町三丁目に創祀。大正五年に大山祇神社、羽黒神社、久須志神社、諏訪神社 二社、神明社、若宮神社、稲荷神社 二社、菅原神社を遷し、現在地に合祀された。詳細は不明であるが境内に異なる形式の鳥居が立つのは祭神の由緒であろうか。旧地の堀出神社は、天福元年(一二三三)に金津信資が築城したとき土中から二神像が出土したのを奇遇として「堀出大神」として祀ったのを創祀とする。
天正元年(一五七三)に、新津勝資がこれを新津に遷した。
祭神はイザナギノミコト(伊邪那岐神)、イザナミノミコト(伊邪那美神)、住吉神である、上筒男命、中筒男命、底筒男命。このほか宇迦之御魂神、宇気母智神、豊宇気毘売神、大御宜都神、大宜膳都神などが祀られる。金津の堀出神社には、イザナミノミコト、イザナギノミコト以外にはこれらの祭神が見られないから、何らかの意図を持って別けられたのであろう。
山車には新発田(新発田市)、村上(村上市)の様式がみられ、二輪車、三輪車が混在する。
□問い合わせ
新津支所農産業振興課
電話 0250-24-2111 

◆03858 山谷
新潟県新津市

●15208 小千谷市
◆00236 小千谷祭
新潟県小千谷市

 

 

 

 

◆03859 二荒神社祭
新潟県小千谷市

◆03860 白山神社祭
新潟県小千谷市

◆03861 神明神社祭
新潟県小千谷市

◆03862 赤塚祭
新潟県小千谷市

◆20922 巫子爺
新潟県小千谷市

●15210 十日町市
◆02644 十日町祭
新潟県十日町市

◆03863 諏訪神社祭
新潟県十日町市

●15211 見附市
◆02645 見附まつり
新潟県見附市

◆03864 見附祗園祭
□社名
新潟県見附市
淡海國玉神社
天御子神社
□所在地
□祭神
スサノオノミコト 素戔鳴尊
クシイナダヒメ 櫛稲田姫命
□祭は七月下旬。
謡曲にちなんだ山車・舞車がでる。
□汎論
 祗園祭
見附祗園祭の宵祭には、中央町の天御子神社から淡海國玉神社への渡御が行われる。
謡曲の「舞車」のあらすじは、鎌倉の某が、不在中に居なくなった妻を尋ねて、旅をつづけるうち、遠州見付の宿場を通りかかるが、ここで奉納の舞手がなくなって困っていた土地の人たちに望まれ、いったんは断ったものの思い返して菅丞相(かんしょうじょう)の妻戸の舞を舞う。一方、別の舞車では女性が、静御前の白拍子を舞う。地元では、双方とも見事な舞であったことによろこび、もう一曲舞うことを所望する。そこで二人の舞手が選んだのは、虎御前が仇討ちに向かう曽我十郎祐成との別れの名残を惜しむ大磯の場であった。ふたりの相舞がすすむうち、二人はともに夫であり、妻であることに気づき再会をよろこぶ。
淡海國玉神社は、同名の神社が静岡県磐田市の見付にある。
磐田市の淡海國玉神社は延喜式新明帳に記載される古社で、祭神は大国主命で、瓊々杵命、木花開耶姫命、速玉之男命、伊邪那岐命、御間城入彦五十瓊殖天皇、大山咋神、宇迦之御魂命、天照大神、豊受大神、赤鬚神、須佐之男命、迦具土命、須波若神などを合祀している。遠江国の総社である。
見附市は、明治期の市町村制の施行で南蒲原郡見附町となり、次第に発展して見附市となったという地名、鎮守社がおなじで、相互に関連がありそうに思えるが不詳である。

●15212 村上市
◆00055 村上大祭
□社名 西奈弥羽黒神社
□所在地 新潟県村上市
□祭は七月上旬
□山車
・安良町
曳順九番
本座に松の木をたてる。住吉をあらわす。
見送りは相打つ龍虎。
安永三年の建造。一説に安永二年。
安政三年再建された
棟梁、稲垣又八。又八は有磯周齋の弟。
彫刻の一部は山脇三作(近代の名工といわれる、山脇敏男の祖父)。
囃子屋臺
傘鉾がある。享保十五年庚午(一七三〇)六月吉日とあり、下げ物は能面尽くし。
帽冠(もこう)は緋の呉呂服(ごろふく)
ごろふくとは梳き毛織物の一種でオランダ渡り。
裏地は絹の紬。
元文三年の再調。
囃子は二上がりの祇園囃子楽くずし。
「序、破、急」の調和がよいと定評がある。京都より伝えられたという。
・羽黒町
曳順一四番
仁輪加屋臺
本座に茶摘娘が乗る。
村上を象徴する産業の北限の茶村上市は茶栽培の北限とされる。
江戸時代、元和年間村上に茶の栽培が始まる。
文化四年、仁輪加屋臺ができはじめて曳いた記録がある
現在、おしゃぎり屋臺を建造中。
・塩町
曳順六番
しゃぎり屋臺本座人形は猩々。能楽の猩々人形が乗る。
明和七年から三年をかけ建造された。
現存する村上の屋臺では二番目に古い。
天井、勾欄など古い形をとどめている
見送りは亀
日覆い飾り水引、前庇や本座臺の貝尽し。
下段廻り縁の波の彫刻は見事
猩々の人形は文政四年(一八二一)にあらためられた。
・加賀町
曳順一八番
仁輪加屋臺
舌切り雀のおじいさん。岐阜県高山市上一之町の三番叟は以前、、恩雀といい、日本昔話の舌切雀のからくりがあり、翁と名を変え、三番叟に移行している。
文政年間屋臺を保有していた記録がある。
昭和六三年の再建。
・久保多町
曳順一番
大阪市住吉大社の景色を表現しており、太鼓橋、鳥居などの住吉大社が表現されている。住吉大社の屋臺が一番を曳くのは、村上市発展の歴史に関わりがありそうである。
お囃子屋臺
車輪の羽根は七。
寛延三年に花車が出来、文化四年(一八〇四)に建造され、文化九年(一八〇九)に再建されている。
工匠は、細工町の稲垣源左衛門。
・細工町
曳順八番 囃子屋臺。
本座人形は三番叟。
人形は村上藩士の白沢彦左衛門の作。
屋臺は再建で、簡素な能舞台の形式で、能舞臺を模している。初期のものは文化年間にはあったといい、文化八年、曳行中に破損し、修理のため、翌九年には曳かれなかった記録がある。
大正一三年昭和天皇のご成婚を記念し、前の屋臺と同じ形に再建された。
素木造。
・肴町
曳順一二番 しゃぎり屋臺
本座人形は大鯛に乗る恵比須。
肴町は、城主の堀丹後守より肴商いの免許を得ていた。町名もこれにちなむ。
宝歴十年の建造。
現存する村上の屋臺の中では一番古く、天井、勾欄などに古い形が残る。
・寺町
曳順三番
本座人形は仙人の費長房で、鶴に乗り飛翔する。同じ例が長野県小布施町にあり、葛飾北斎記念館に展示されている。
寛政元年(一七八九)の建造で、文化三年に修理が行われている。
『啓齋翁日誌』に、「今日、寺町の仕組車、鳥居前にて清祓いたし、神前へ披露いたし候なり」とある。
仙人「飛鳥坊」とあるのは「費長房」のことである。
勾欄は十二支に因み、
蕪に鼠
波に兎
雪輪に犬


下臺欄間は蟠龍
上がり段の波彫刻
前庇の槌を水車状に配する元禄模様
上段勾欄上の擬宝珠柱は真直。
屋臺全体はやや小ぶりである。
・小国町
曳順一番しゃぎり屋臺
本座人形は二十四孝の孟宗。京都祇園祭の孟宗山をはじめ各地に例が多い。
享保一八年には曳かれた記録があり、安永四年再建された。
本座人形の孟宗は、寛政六年京都で製作されたもの。
平成七年に解体修理が施された。
・小町
曳順五番 しゃぎり屋臺。
本座人形は大黒天。黒い顔の大黒天で親しまれる。
この大黒天は、仏教天部の尊像で、大国主の尊ではない。
組内には、人形が二体あるが、一体は、肩に掛ける
袋が小さく、古い形の大黒天である。
延享はじめまでは、象の飾物の乗る屋臺だったという。
延享二年乙丑の建造。このとき本座人形は「大黒天」になった。
文化二年に再々建造。
工匠は、山脇杢平、香川奥助、塗師、佐藤甚助。
この屋臺にはギャマン、玉が使われていたといわれるが、明治五年九月二〇日の火災で焼失したのが惜しまれる。
火災を免れた天井板、擬宝珠柱、前庇の支えなど今もそのまま使われている。
近年、田端町の細野鋼六により、彫刻や塗装が施された。
現在の屋臺は四代目にあたるという。、
組内の稲垣氏にはいろいろ貴重な資料をいただき懇切な説明をいただいた。誌して謝意を伝えたい。
・庄内町
曳順一五番 仁輪加屋臺
本座人形は忠臣蔵の大石内蔵之助。
元文三年荒馬の乗子の衣装を再製した
はじめにつくられたのは俄屋臺で、文化十年の建造。平成七年に再建されている。
傘鉾と荒馬十四騎があり少年たちが騎馬姿で参加する。
・上町
曳順七番 しゃぎり屋臺
本座には梵鐘がのる、正面に、「羽黒山大権現」の銘がある木製で、、寛永十年の銘がある。同じような作例に富梵は神聖、清浄の意だといい、富山県高岡市関野神社の御車山祭に梵鐘がのる山車が曳かれる。
屋臺の創建は享保五年といわれ、嘉永三年再建された。
工匠は、名工を謳われる有磯周齋で、この屋臺を建造するため町内に越してきたという
下段柱は龍門の瀧、鯉が滝を昇るところを籠彫にする。
日覆飾は図案化された双龍。
古い飾物の梵鐘があり、正面に「諸願成就」内面に「享保五年庚午(一七二〇)六月吉日 村上町大工佐七、大工百五十人 塗師百一人 木挽二十人……」の記録がある。
町内に傘鉾があり傘の上には「倶利加羅明王」がつく。下げ物は、寶鐸、唐扇、巻物、塗籠など。
・上片町
曳順一七番 囃子屋臺
本座人形は天鈿女命。
屋臺の構造はしゃぎり屋臺と同じ形で、以前は仁輪加屋臺だったといい、昭和九年に再建されている。
・泉町
曳順一九番 仁輪加屋臺
二宮金次郎
大正一三年に曳かれた記録が有り、平成四年に再建された。
・大工町
曳順四番 しゃぎり屋臺
本座人形は高砂で祝能に題をとる。
神主が相生の松の精である尉と姥に会い古今の松の神秘を聞く場面。高砂も住吉大社とゆかりがある。
年寛政七年の再建。以前に屋臺があったと伝えられ、
工匠は、稲垣源右衛門、鈴木金右衛門。
棟梁をつとめた稲垣源右衛門は藩の御用大工であった。
彫刻は稲垣八郎兵衛。板垣伊平。
塗師、山中佐七らによる。
内側の見えないところを中刳りし、屋臺を軽くする工夫がなされている。
寛政七年時屋臺を建造したときの記録「寛政六年寅八月吉日 祭禮車普請出入帳」が残る。
旧屋臺は瀬波仲町に売却している。記録に、
「一、金百八拾貫文、車売銭。これは寅八月町内相談の上、瀬波中町へ売り払いこの代銭をもって新車出来つかまつり候」とある。
・大町
曳順二番
本座に諫鼓鳥が乗る。諫鼓鳥が乗る山車は江戸天下祭の一番山で、各地に例が多い。
寛永一〇年は、屋臺の祖型が出来た年と伝えられ、祭礼に曳かれている。
文政六年(一八二三)に再建。
工匠、棟梁は、稲垣治平。
このときの屋臺には、勾欄にギャマンがのっていたという。
諫鼓鳥の太鼓の胴に巻いた緋羅紗には九龍の刺繍が施され、龍の目には玉が使われていた明治五年の火災で焼失し、その後、再建された
棟梁は長井町の高田耕平。
・鍛冶町
曳順一一番 しゃぎり屋臺
本座は 二見浦
寛政四年に建造された
彫刻、色漆、金箔で仕上げられている。
・長井町
曳順一三番 しゃぎり屋臺
本座人形は布袋和尚
村上では唯一のからくりがある。操りを行う人が人形の中に入って操作し、布袋は。首を振り舌を出す。
寛政一二年の建造
天井、日覆いのない露座式の屋臺だったといわれる。
明治元年に再建された。
工匠、棟梁は、高田耕平。
・片町
曳順一六番 囃子屋臺
構造はしゃぎり屋臺と同じ形
以前は仁輪加屋臺だった
昭和八年の再建である。
□汎論
 山車(おしゃぎり屋臺、俄(仁輪加)屋臺)十三臺を曳く。
 村上藩政期には早い時期に山車が建造されている。肴町の曳順一二番を曳く、しゃぎり屋臺は宝暦十年の建造といい、村上の山車の中では一番古いといわれるが、記録では享保期までさかのぼる。
山車は、しゃぎり屋臺と俄(仁輪加)屋臺に二大別される。がいずれも屋臺囃子にちなんでいる。全国に「しゃぎり」を行う山車は、岡山県の倉敷市、岐阜県岐阜市なではいまも演奏が行われている。
西奈弥羽黒神社は山形県の羽黒山の分祀であるが、社前の社號石は越前の古社のもので、表面を削って彫りなおしたという伝承がある。
村上市は堆朱(ついしゅ)が特産で、山車にもふんだんに堆黒工芸の優れた技が見られる。富山県氷見市の地蔵組の山車にも優れた技術の堆朱が施されている。相互に関わりがあるかもしれない。
市内には堆朱の店が数件あり立派な工芸品が販売されている。文箱からイヤリングまで、女性にも人気がある。
山車は前後をあおり、蛇行しながら囃子にあわせて優雅に曳かれる。
梅雨明け前にあたるため、しばしば雨に祟られる。川原に用意された駐車場であめのあがるのを待っていたらあっというまに増水し、危うく水没を免れるという椿事があった。
 山車の人形は、
・安良町の山車、本座は松の木をたて、住吉をあらわす。
・羽黒町の山車、本座は茶摘娘。
・塩町の山車、本座人形は猩々。
・加賀町の山車、本座人形は日本昔話、舌切り雀のお爺さん。
・久保多町の山車、本座は住吉大社を表現する。
・細工町の山車、本座人形は三番叟。
・肴町の山車、本座人形は大鯛に乗る恵比須。
・寺町の山車、本座人形は仙人の費長房。
・小国町の山車、本座人形は二十四孝の孟宗。
・小町の山車、本座人形は大黒天。
・庄内町の山車、本座人形は忠臣蔵の大石内蔵之助。
・上町の山車、本座は正面に「羽黒山大権現」の銘がある木製の梵鐘。
・上片町の山車、本座人形は天鈿女命。
・泉町の山車、本座人形は二宮金次郎。
・大工町の山車、本座人形は高砂。
・大町の山車、本座は諫鼓鳥。
・鍛冶町の山車、本座は 二見ヶ浦の夫婦岩。
・長井町の山車、本座人形は布袋和尚
・片町の山車。
 上町の山車が本座に羽黒山大権現の銘がある木製の梵鐘をのせる。
 安良町の山車は本座は松の木をたて住吉をあらわし、久保多町の山車は本座に住吉大社 を表現しているのが眼につく。西奈弥羽黒神社とはどういう関係があるのだろうか。
 他の山車の人形は神社とは関連がない。
 村上大祭には瀟洒な山車と、おしゃぎり山車が曳かれるが、中には旧態の傘鉾が大切に保存されいまも山車とともにでているのは貴重である。

□問い合わせ
村上市商工観光課
電話0254-53-2111 

◆00355 村上磐船大祭
□社名 磐船神社
□所在地 新潟県村上市磐船
□祭は一〇月中旬。
山車(しゃぎり屋臺)を曳く。
□山車
・明神丸 岸見寺町
しゃぎり屋臺
明治二十九年の建造。詳細不明。
・地蔵町 納屋衆
本坐は諏訪大明神。
しゃぎり屋臺。
大正八年(一九一九)の建造。
・上大町
本坐は大黒天。
しゃぎり屋臺。
安政四年(一八五七)の建造。
・上町
本坐は御神酒。
しゃぎり屋臺。
明治三十四年の建造。飾り物は「御神酒錫」。
・上濱町
本坐は武内宿
しゃぎり屋臺
文政十二年(一八三〇)の建造。
・惣新町(縦新町・中新町・新田町)
本坐は花傘。
しゃぎり屋臺
シャギリ屋台。
嘉永七年(一八五四)の建造。
・下大町
本坐人形は福禄寿。
しゃぎり屋臺。
天保十三年(一八四二)の建造。
・下濱町
本坐人形は恵比寿。
しゃぎり屋臺。
亨和元年(一八〇一)の建造。
磐船の山車中一番古い。
・横新町
本坐は御神馬
しゃぎり屋臺。
シャギリ屋台。
昭和六十二年の建造。
大正二年に惣新町より独立し、仁輪加屋臺をつくって曳いてきた。
(順不同)
□汎論
村上市の岩船港に面した丘陵は古代に神の下った神南備山である。
ニギハヤヒノミコトが天下った地と言い近くには古代遺跡磐船棚跡があり、舟型をした遺物がのこる。
山車はすべて「しゃぎり屋臺」で、おしゃぎり囃子を賑やかに演奏しながら練る。

◆00518 おしゃぎり会館

◆00617 瀬波大祭
□社名 瀬波気比神社
□所在地 新潟県村上市瀬波
□祭は九月上旬。
山車を曳く。
□山車
・上町
本坐人形は大黒天。唐子をともなう。
しゃぎり屋臺
・浜町
気比丸。
明治十九年頃の建造といわれる。
・新田町
本坐は御神酒。
しゃぎり屋臺。
昭和二十四年の建造。
旧臺は火災で失われた。本坐人形は布袋和尚だったという。
・中町
本坐人形は恵比須。
しゃぎり屋臺。
寛政六年(一七九四)、村上旧市内の大工町より譲り受けたといわれる。
瀬波の祭で曳かれる山車の中では一番古い。
・学校町
本坐人形は菅原道真公。
仁輪加屋臺。昭和六十二年の建造。

□汎論
村上市の神社は地元の羽黒山の影響を受ける一方。福井県とは深いかかわりがある。
敦賀市の「気比神宮」は、延喜式神名帳に記載される名社であるが、この気比神は随身者数名とともに瀬波に上陸したとの伝承があり、神社も瀬波気比神社である。
 村上旧市街の村上大祭の行われる羽黒神社の社号石は、福井県から運んで加工したといわれる。
 また市内には「堆朱(ついしゅ)」の工藝品即売点店が数店あり、立派な加工品が並べられている。富山県氷見市にも立派な山車があるが、なかでもとりわけ見事な堆朱が施された山車がある。村上からの施工だといわれるが、詳細は不明だとのことである。
 瀬波海岸は、磯に順応した有茎種の「セナミスミレ」の自生地でも知られる。水を求めて一メートル以上も長い根を張って生育する。

◆03865 村上七夕祭

●15213 燕市
◆02646 戸隠神社春季例祭
□社名 戸隠神社
□所在地 市新潟県燕市燕宮町四四四五
□祭は五月中旬
萬燈とよぶ山車二臺を曳く。
□山車(萬燈)
・木場小路(宮町)
・横町(中央通り)
□汎論
 戸隠神社は信州戸隠神社より分祀を受けて創祀されたという。詳細不明。
祭は春と秋に行われる。山車・萬燈は二百年近い歴史があると言う。神事には上横町から獅子神楽舞の奉納が行われる。「おたまさん」と呼ぶ可憐な踊り子たちが伊勢音頭を踊る。

◆03866 秋葉神社祭
新潟県燕市

◆06277 白根神社祭
新潟県燕市

●15215 栃尾市

●15216 糸魚川市
◆03919 天津神社舞楽
新潟県糸魚川市

◆04620 根知山寺の延年
□社名 日吉神社
□所在地 新潟県糸魚川市根知山寺
□祭は八月下旬−九月上旬。
□汎論
 根知山寺の「延年」を地元では「おててこ舞」という。
宵祭の舞
悪魔払い 獅子舞
さんばの舞 三番叟
とびらの舞 天の岩戸開き
てんとの舞 稚児の舞
狩護 青年二人が弓をとって舞う。
魔法切り 青年二人の舞 初めは幣をとり、あとで半刀をとって舞う。
えまき 大人一人の舞 三宝を持って紙片を撒く
盆の舞 大人一人の舞 両手に盆を持って舞う。
鯛釣舞 大人一人の舞 恵比寿舞
本祭の舞
金蔵院から日吉神社までの神幸がある。
金蔵院参道で子供二人が「くるい」を舞い、そのあと、金棒曳き、法螺貝、露払い、獅子、鳥面、幟、稚児、楽人、笛、太鼓、狂拍子、踊大将、踊児、飾稚児、世話役が続く。
おててこ舞 青年四人踊大将と子供四人の舞。
 露の踊
 若衆踊
 扇車
 四節踊
 三国踊
 百六
くるいの舞 子供二人の舞。
 金蔵院参道、日吉神社鳥居下と舞臺の三回太鼓を打ちながら舞う。
鏡の舞 子供二人の舞。
花の舞 稚児二人の舞。
弓の舞 少年二人の舞。弓矢をとって舞う。
鉾の舞 稚児四人の舞。鉾をとって舞う。
種蒔き 青年二人の舞。とっつぁとかかさが農作業の所作を舞う。
しめの舞 大人一人の舞。手に注連縄をとって舞う。スサノオノミコト(素戔嗚乎尊)だといという。
万才の舞 壮年二人の舞。太夫と才蔵が舞う。
獅子舞 大人二人。獅一1人、才蔵一で舞う。

 根知山寺の神事「おててこ舞」を延年と定義するのには異説がある。

□参考
次の場所で延年が行われている。
・岩手県平泉 毛通寺の延年
・岐阜県郡上市 長滝白山神社の延年
・山形県高畠町 安久津八幡神社
・宮城県金成町 白山神社
・栃木県日光市 輪王寺
・神奈川県箱根町 箱根神社 近年復活した。
・広島県廿日市市 厳島神社

●15217 新井市

●15218 五泉市
◆03867 宮町八幡宮祭
□社名 八幡宮
□所在地 新潟県五泉市宮町

□祭神
ホムダワケノミコト 誉田和気命
オキナガタラシヒメノミコト 気長足姫命
タゴリヒメノミコト 田心姫命
タギツヒメノミコト 湍津姫命
イチキシマヒメノミコト 市杵嶋姫命
合祀
白山神社
境内社
稲荷神社
天満宮
服部神社
古峯神社
など
□祭は九月中旬。
□山車(屋臺)
・布袋
文政二年(一八一九)の建造。
□汎論
 朱塗りの大きな六脚鳥居をくぐると広い境内に宏壮な社殿が立つ。祭神はホムダワケノミコト(誉田和気命)、オキナガタラシヒメノミコト(気長足姫命)の八幡神のほかに、タゴリヒメノミコト(田心姫命)、タギツヒメノミコト(湍津姫命)、イチキシマヒメノミコト(市杵嶋姫命)の宗像三女神を祀り由緒の深さが窺われる。境内社の白山神社は、元別の場所に祀られていたのを明治七年に遷したとある。この白山社は延喜式に記載される「宇都良波志(うつらはし)神社」の論社となっている。また五泉市橋田には、中山神社があり、こちらも「宇都良波志神社」だとする説がある。
 古くから山車の曳かれた曳かれた記録があり、文久三年(一八六三)には、三国志の関羽、源頼朝、布袋和尚、高砂の姥と尉、大国と恵比寿の福神、弁慶などが乗る山車(屋臺)が七町内により曳かれていたというが現存しないといわれる。現在布袋の山車(屋臺)が飾り付けのみを行い、曳行はされていない。

□問い合わせ
五泉市商工観光課
電話 0250-43-3911

◆06109 日枝神社祭
新潟県五泉市(旧村松町)

●15219 佐渡市(旧両津市)
◆02648 両津
新潟県佐渡市(旧両津市) 

◆03837 湊八幡若宮神社祭
新潟県佐渡市(旧両津市) 

◆03838 夷諏訪神社祭
新潟県佐渡市(旧両津市) 

◆03839 草刈神社祭
新潟県佐渡市(旧両津市) 

◆03840 河原田諏訪神社祭
新潟県佐渡市(旧両津市) 

◆03841 羽茂草刈神社祭
新潟県佐渡市(旧両津市) 

◆03842 松ヶ崎松前神社祭
新潟県佐渡市(旧両津市) 

◆03843 新穂日吉神社祭
新潟県佐渡市(旧両津市) 

◆03844 木崎神社祭
新潟県佐渡市(旧両津市) 

◆03868 赤泊祭
新潟県佐渡市(旧両津市) 

◆03869 小木
新潟県佐渡市(旧両津市) 

◆03870 両津市郷土博物館
新潟県佐渡市(旧両津市) 

◆03871 新穂歴史民俗資料館
新潟県佐渡市(旧両津市) 

◆03872 赤泊村郷土資料館
新潟県佐渡市(旧両津市) 

◆06278 両津七夕川開祭
新潟県佐渡市(旧両津市)

◆02649 両津市郷土博物館
新潟県佐渡市(旧両津市) 

●15220 白根市
◆02650 白根
新潟県白根市

◆03873 白根神社祭
新潟県白根市

●15221 豊栄市
◆02632 葛塚祭
新潟県豊栄市葛塚

◆02651 豊栄
新潟県豊栄市

◆03875 石動神社祭
新潟県豊栄市

◆03876 長土呂
新潟県豊栄市

●15222 上越市(旧、直江津市)
◆00112 直江津祇園祭
□社名 八坂神社
□所在地 新潟県上越市(旧、直江津市)
□祭は七月下旬
山車(屋臺)十数臺を曳く。
□山車(屋臺)
直江津地区
・塩浜町
・石橋一二
・浜町
・御幸町
・天王町
・善光寺浜
・四ッ屋
・沖見町
・旭区
・東雲町
・港町
・荒川町
・八幡
・福永町
・住吉町
・本町横町
・栄町
・安国寺
・あけぼの
(順不動)

□汎論
 直江津の地名は懐かしい。歳のせいで、いまだに上越市といわれてもいまだにしっくりこない。直江津祇園祭は七月下旬に行われる夏祭で、神社は直江津地区にあり、直江津を出御した神輿は高田の町を巡行し、直江津に還御となる。
祭は七日におよび、直江津では十九町内から華麗な舟型屋臺(山車)が曳かれ祇園囃子が演奏される。
祭の最終日には八坂神社に米俵の奉納がある。「御餞米奉納」という。

◆02652 直江津屋台会館
新潟県上越市(旧、直江津市)
展観休止。

◆03877 春日神社祭
新潟県上越市(旧、直江津市)本町
春日神社
□祭神
アメノコヤネノカミ 天児屋根神
タケミカヅチノカミ 武甕槌雄神
フツヌシノカミ 経津主神
ヒメオオカミ 姫大神

境内社
天満宮
御剣神社
天満宮
三峯神社
稲荷神社
阿邪加神社
秋葉神社
稲荷神社
□祭は八月下旬。
山車を曳く。
□山車
・佐内
・安江
・春日新田一丁目、二丁目
・春日新田三丁目、川原町
□汎論
 春日神社の創祀は、文正元年(一四六六)、長尾重景が春日神社より分祀を受けて祀ったのが最初とされる。慶長十二年(一六〇七)にの福島城が建設されて、一時春日新田に遷ったが,慶長十八年(一六一三)に高田の地に移った松平忠輝が再度現在の地に遷座した。

●15301 安田町
新潟県上越市(旧、直江津市)

●15302 京ヶ瀬村

●15303 阿賀野市(旧水原町)
◆02654 水原
新潟県阿賀野市(旧水原町)

◆03879 大山神社祭
新潟県阿賀野市(旧水原町)

◆06104 神明社祭
新潟県阿賀野市(旧水原町)

◆06105 菅原神社祭
新潟県阿賀野市(旧水原町)

◆06106 八幡宮祭
新潟県阿賀野市(旧水原町)

◆06107 大山神社祭
新潟県阿賀野市(旧水原町)

◆06108 諏訪神社祭
新潟県阿賀野市(旧水原町)

●15304 笹神村

●15306 豊浦町

●15307 聖籠町

●15308 加治川村

●15309 紫雲寺町
◆02655 紫雲寺
新潟県新発田市(旧紫雲寺町)

◆03880 稲荷神社祭
新潟県新発田市(旧紫雲寺町)

◆06025 稲荷神社祭
新潟県新発田市(旧紫雲寺町)

●15310 中条町
◆02656 中条
新潟県中条町

◆03881 荒川神社祭
新潟県中条町

◆03882 鷲麻神社祭
新潟県中条町

◆03883 安田八幡宮祭
新潟県中条町

◆03884 神明社祭
新潟県中条町

◆06102 荒川神社祭
新潟県胎内市(旧中条町)

◆06103 鷲麻神社祭
新潟県胎内市(旧中条町)

●15311 胎内市(旧黒川村)
◆02657 黒川
新潟県胎内市(旧黒川村)

◆06026 神明社祭
新潟県胎内市(旧黒川村)

◆06027 坂井神明社祭
新潟県胎内市(旧黒川村)

●15321 小須戸町
◆02658 小須戸
新潟県小須戸町

◆06023 諏訪神社祭
新潟県小須戸町

●15322 村松町
◆02660 村松町郷土資料館
新潟県村松町

◆03885 日枝神社祭
新潟県村松町

●15323 横越町

●15324 亀田町
◆00746 亀田
新潟県亀田町

◆03888 諏訪神社祭
新潟県亀田町

◆06276 岩萬燈
新潟県亀田町

●15341 岩室村

●15342 弥彦村
◆00921 弥彦神社燈籠神事
□社名 弥彦神社(いやひこじんじゃ)
□所在地 新潟県西蒲原郡弥彦村弥彦
□祭神
アメノカグヤマノミコト 天香山命
□祭は七月下旬。
大小多数の燈籠が出る。
□汎論
 彌彦神社は、弥彦山の麓に鎮座する越後国一宮である。延喜式神名帳には、越後国蒲原郡伊夜比古神社と記載される名神大社である。
創祀は不明とされるが、弥彦山全体が神域であり、拝殿がその麓にあり、弥彦山が御神体山、すなわち神南備山であることは歴然で、創祀が古代出雲系氏族の祖神として祀られたものであろう。
 弥彦神社燈籠おしは、古くから行われてきた神事で、丹波の松上げ、能登のきりこ、越中の夜高行燈、秋田県の竿燈、白河堤燈祭、二本松堤燈祭、湯沢行燈祭、陸奥各方面の侫武多、ねぷたなどに連続する「火の祭典」である。
 神事は旧暦の六月十四日ころに行われてきたこと、現在は七月の下旬に行われていることなどを考慮すると。悪霊を祓う「祇園会」として始まったかもしれない。
 県内の大燈籠講中から献燈された大燈籠、氏子から献燈の田楽燈燈籠多数が、午後九
時、迎え燈籠の先導で一の鳥居まえで揃い、末社の前で神歌を披講する。花燈籠の一同は歓声をあげてもみ合う。
町内巡行がおわると神輿と燈籠は還御となり、特設舞殿を囲んで、神歌楽、天犬舞が演奏されて深夜に神事は終了する。
 神歌楽、天犬舞は弥彦神社にのみ伝わる秘伝の舞で、当夜神前の仮設舞殿のみで舞われる。
 弥彦神社には大々神楽が伝承されており、四天王寺舞楽の流れを汲むといわれる。
室町時代にはすでに行われていた記録があり、元禄期に整理が行われた。
 舞楽は
大々神楽(だいだいかぐら)
 地久楽(ちきゅうらく)
 戟舞(えんぶ)
 弓の舞(ゆみのまい)
 陵王(りょうおう)
 □河(□はりん、文字なし、りんが)
 安摩(あま)
 神面(かんめん)
 二の舞(にのまい)
 児納蘇利(ちごなそり)
 □珠(□はかん、文字なし、じゅ)、
 抜頭(ばとう)
 大納蘇利(おおなそり)
 泰平楽(たいへいらく)
 四月中旬の妃神例祭に舞殿で奏される。
小神楽(しょうかぐら)
 小神楽は正月の夜宴神事と2月の神幸神事に拝殿で奉奏される
神歌楽(かがらく)
天犬舞(あまいぬまい)

 弥彦神社の南、国上(くがみ)に、良寛が二〇年を過ごした「五合庵」旧蹟があり、当時の建物が復元されている。

◆21580 弥彦神社燈籠神事舞楽
新潟県弥彦村

●15343 郡分水町
◆02662 分水
新潟県分水町

◆03889 願王閣
新潟県分水町

●15344 吉田町
◆02663 吉田
新潟県吉田町

●15345 新潟市(旧巻町)
◆02664 巻
新潟県新潟市(旧巻町)

◆03833 巻夏祭
新潟県新潟市(旧巻町)

◆06024 長恩院祭
新潟県新潟市(旧巻町)

◆23779 間の瀬狂言
新潟県新潟市(旧巻町)

●15346 西川町
◆01279 西川祭
新潟県西川町

●15347 黒埼町
◆02666 黒埼
新潟県黒埼町

●15348 味方村

●15349 潟東村
◆03894 諏訪神社祭
新潟県潟東村

●15350 月潟村

●15351 中之口村

●15361 田上町

●15362 下田村

●15363 栄町
◆02668 石動神社祭
新潟県栄町

●15364 中之島町
◆02669 中之島
新潟県中之島町

◆03896 諏訪神社祭
新潟県中之島町

●15381 津川町

●15382 鹿瀬町

●15383 上川村

●15384 三川村

●15385 阿賀町
◆02750 浦のショウキさま
□汎論
 浦の「神道実行教力行講社」では、「正貴様」といい、毎年藁で約二メートルもある鍾馗をつくって祭る。身体に悪いところがあると、正貴様の同じ部分の藁を抜き取って、焼いた灰を患部に張ると病気が治るという。正貴様が新しくつくられると、古い魂を抜かれた正貴様を雪の上で焼く。
同じような例は阿賀町の武須沢入、平瀬、夏渡戸、大牧、 熊渡、上川。新発田市でも見られる。阿賀町のしょうきさまは県無形文化財の指定を受ける。
□問い合わせ
新潟県東蒲原郡 阿賀町役場
〒959-4495 新潟県東蒲原郡阿賀町津川580番地
電話 0254-92-3111(代表) 
FAX 0254-92-5479 
E-mail:info@town.aga.niigata.jp

●15401 越路町

●15402 三島町

●15403 長岡市(旧与板町)
◆00846 与板十五夜祭
新潟県長岡市(旧与板町)

◆06101 都野神社祭

◆02670 越路
新潟県越路町

◆03897 八幡神社祭
新潟県越路町

◆03898 白山神社祭
新潟県越路町

◆03899 諏訪神社祭
新潟県越路町

●15404 和島村

●15405 出雲崎町
◆01230 出雲崎お船祭
新潟県出雲崎町

●15406 寺泊町

●15421 山古志村

●15441 川口町

●15442 堀之内町
◆00358 堀之内
新潟県堀之内町

◆02671 堀之内町
新潟県堀之内町

◆03900 堀之内八幡宮祭
新潟県堀之内町

◆36622 宮柊二
新潟県堀之内町

●15443 小出町
◆02672 小出
新潟県小出町

◆03901 清水川辺神社祭
新潟県小出町

●15444 湯之谷村

●15445 広神村

●15446 守門村

●15447 入広瀬村

●15461 湯沢町

●15462 塩沢町
◆02673 塩沢
新潟県塩沢町

◆03692 住吉神社大祭(塩沢祭)
新潟県塩沢町

●15463 六日町
◆01489 六日町祭
新潟県六日町

●15464 大和町

●15481 川西町

●15482 津南町
◆02675 津南八幡宮祭
新潟県津南町

●15483 中里村

●15501 高柳町

●15502 小国町

●15504 刈羽村
◆02676 刈羽
新潟県刈羽村

◆03905 熊野三社祭
新潟県刈羽村

◆03906 刈羽村ふるさと祭
新潟県刈羽村

●15505 西山町

●15521 安塚町
◆02677 安塚
新潟県安塚町

◆03907 安塚神社祭
新潟県安塚町

◆03908 坊金神社祭
新潟県安塚町

●15522 浦川原村

●15523 松代町

●15524 松之山町

●15525 大島村

●15526 牧村

●15541 柿崎町
◆03654 柿崎時代夏祭
新潟県柿崎町

●15542 大潟町

●15543 頸城村

●15544 吉川町

●15545 妙高高原町
◆03910 妙高高原
新潟県妙高高原町

●15546 中郷村

●15547 妙高村

●15548 板倉町
◆02678 板倉
新潟県板倉町

◆03911 塚の宮八幡宮祭
新潟県板倉町

●15549 清里村

●15550 三和村

●15561 名立町
◆01510 名立祇園祭
□社名 江野神社
□所在地 新潟県上越市(旧名立町)名立大町
□祭神
スサノオノミコト 素佐能男命
クシイナダヒメ 奇稻田姫命
オオナムチノミコト 大己貴命
コトシロヌシノミコト 事代主命
タケミナカタノカミ 建御名方命
オオヤマノミコト 大山命
ヒコジノミコト 彦舅命(宇麻志葦芽彦舅命(ウマシアシカビヒコジノミコト)
エヒメノミコト 影姫命
タケノウチノスクネ 武内宿禰
ヤヌシオシオタケオゴコロノミコト 屋主忍男武雄心命
合祀
 ウブスナノカミ 産土神
 オオナムチノミコト 大己貴命
 タケミナカタノカミ 建御名方命
 ミナカヌシノミコト 中主命(天津中主命・建御名方命の長男)
□祭は七月中旬。
山車が出る。
□山車
・仲町
・新町
・新井町
・横町
・川端
□汎論
 江野神社は延喜式神名帳、北陸道、越後國に記載される古社。祭神は出雲系の神で占められる。創祀を明らかにしないが、江野御崎に大己貴命、事代主命、建御名方命を勧請し、のちに、武内宿禰が当地に至り当社に祈願したという。また、新撰姓氏録に「江沼臣、石川同氏建内宿禰男若子宿禰之後也」とある江沼氏により祀られたともいう。諏訪大明神と称していたが江戸時代に社号を江野神社に戻したと伝える
もと、鳥ケ首岬の崖上の竹の内に鎮座していたともいう。
 祭を祇園祭という。山車は梶のある小型の基臺のうえに纏状の常盤木のつく一本柱を立て、長い帽冠を上部にかざす珍しいかたちである。四輪の小型外車。

●15562 能生町
◆21818 能生白山神社舞楽
新潟県能生町

●15563 青海町

●15581 関川村
◆02680 大蔵神社祭
新潟県関川村

●15582 荒川町

●15583 神林村

●15584 朝日村

●15585 山北町

●15586 粟島浦村

●15601 相川町

●15602 佐和田町
◆02681 諏訪神社祭
□社名 諏訪神社
□所在地 新潟県佐渡市(旧佐和田町)河原田
□祭神
タテミナカタノミコト 建御名方命
□祭は四月下旬。  
□山車
山車の形態(呼称)は萬燈。
・上組常会
・上町、中町常会
・中組常会
・下町常会
・下組常会
・大上組常会
・田町常会
・佐高通り有志会
(順不同)
□汎論
 諏訪神社の創祀には諸説があり特定困難である。そのなかに、信州諏訪より当地に移り住んだものがあって、天暦元年(九四八)に社地を寄進したとある記録がもっとも古い。
『佐渡国寺社帳』によると、「萬治元年(一六五八)七月二七日より町中 鉾 を出し神輿を遷す 当社の鳥居 正徳(一七一一−一七一五)年中の建立 左右の柱立石は此所の東福城大手門の大石也」と見える。現在の鳥居が当時のものかどうか不明であるが、神明型で赤く塗ってあるのが異色である。
『寺社境内案内帳』に、「諏訪信仰の頼方と名乗りを付くべからず」とあって、諏訪大社とは距離を置いた関係にあったことが注目される。
 
●15603 金井町

●15604 新穂村
◆21271 佐渡のろま人形
新潟県佐渡市(旧新穂村)

◆02682 新穂村歴史民俗資料館
新潟県佐渡市(旧新穂村)

◆06282 日吉神社祭
□社名 日吉神社
□所在地 新潟県佐渡市(旧新穂村)
□祭神
オオヤマクイノカミ 大山咋神
オオモノヌシノカミ 大物主神
合祀
ホムダワケノミコト 誉田別尊
タケミナカタノミコト 建御名方命
ヤサカトメノミコト 八坂刀賣命
□祭は六月下旬。  
□山車
山車の形態(呼称)は曳山。
以下いずれも曳行は休止。
・上町
・上仲町
・中町
・下仲町
・下町
(順不同)
□汎論
 日吉神社の創祀は、社記によると嘉禄二年(一二二六)と伝わる古社。古くは山王権現大宮、二ノ宮とよばれていた。八幡神、諏訪夫婦神が併祀される。祭神が【神】、【尊】、【命】と明確に表記されている。

●15605 畑野町
◆00551 松ケ崎松前神社祭
□社名 松前神社
□所在地 新潟県佐渡市(畑野町)松ケ崎
□祭神
アメノコヤネノミコト 天児屋根命
タケミカヅチノミコト 武甕槌命
フツヌシノミコト 経津主命
ヒメオオカミ 姫大神
境内社
北野神社
皇大神宮
□祭は五月上旬。  
□山車
山車の形態(呼称)は提燈山。
・松ケ崎地区
臺車上に松の木をたて、これに提燈(ちょうちん)をさげて曳く。
□汎論
 松前神社の創祀は不明。祭神は枚岡神、枚岡妃神、鹿島神、香取神を祭神とする【春日神社】である。地名の【畑野】は、なんどか合併を繰りかえし、ときには消滅しながらも復活し、継承されてきた「はた」の地であり、古代には、豊前國、豊後國(大分県)。山城國(京都市右京区)に一大勢力を広げた秦氏所縁の地といえよう。当地は佐渡南部に位置し岬状に突き出ていることから古くから湊として多くの舟が出入りした。
 佐渡は言うまでもなく新潟県であるが、対馬暖流が北上することから、気候もやや温暖で、能登から北上する海路があった。【佐渡おけさ】の歌詞のひとつに「来いといわれて 行かりょか佐渡へ 佐渡は 四十九里 波の上」とある。新潟からは四十九里(約二〇〇キロメートルもなく、これは佐渡の松ケ崎と能登の宇出津(うしづ)の間の距離をいうのだそうである。
 能登の門前、内浦から北前舟が通った古湊のひとつで、熊本県の牛深を起源とする民謡【牛深はいや】は、加賀の白峰おわら、越中おわら、佐渡おけさ、を経て青森の【津軽あいや】となって唄いつがれている。佐渡を代表する格調高い相川音頭とともに、佐渡おけさに籠められた郷愁は尽きるところを知らない。

◆21579 佐渡の文弥人形

 佐渡に行われる藝能のひとつに【文弥人形】がある。江戸時代
小木(現佐渡市小木)の【説経人形使い】だった大崎屋松之助が
新穂村(現佐渡市)の須田五郎左衛門が京都から持ち帰った説経語りの人形を使い、沢根の【文彌語り】だった伊藤常盤一とはじめた人形芝居(人形戯)と伝わる。人形の首(かしら)には、文楽人形の面影が強く残っていて、長い間には阿波から各地を巡業したの人形使い一座の文楽の影響を受けたと推定される。
 【文彌語り】は、浄瑠璃の一派で、岡本文彌(一六三三ー一六九四)によりはじめられたといい、延宝年間から元禄期にかけて京坂で盛行した。文彌は大坂の盛場、道頓堀(現大阪市道頓堀)にあった伊藤出羽掾座(いとうでわのじょうざ)で人気を博した。
 高い音節の哀調を帯びた語り口で、俗に【文弥の泣き節】の名がある。
 文彌語りは、二代目が継承したらしいが、その名跡は伝わらず、ほぼ岡本文彌一代の藝だったとみられるが、山本土佐掾ら、若干の弟子らによって伝えられたものがあり、佐渡では歓迎された。佐渡島には盛時には四〇を越える人形座があったが、昭和初期にはじまった支那事変から太平洋戦争期には娯楽が禁止されたこともあって衰退を余儀なくされたが、昭和五二年に保存の機運が強まり、【佐渡人形芝居保存後援会】が設立され、国の重要無形民俗文化財の指定をうけた。現在は一〇数座で行われる。

●15606 真野町

●15607 佐渡市(旧小木町)
◆00279 木崎神社祭
□社名 木崎神社
□所在地 新潟県佐渡市(旧小木町)小木町
□祭神
□祭は八月下旬。  
□山車
山車の形態(呼称)は、大船、棚。
・入船町
歌舞伎を演じる藝屋臺。
・入船町
明治初期製作。 
□汎論
 木崎神社は、佐渡金山の奉行職にあった大久保石見守長安が、慶長十四年(一六〇九)に佐渡金山の隆盛と採掘金の輸送の航海安全を
祈願して建立されたと伝わる。大久保長安は一説に、猿楽師の大蔵太夫十郎信安の子で、祖父は春日大社の猿楽金春流の猿楽師だったと伝わる。父は播磨國(兵庫県)の大蔵に移って大蔵流の創始者となったが、やがて父は甲斐國の武田氏に招かれ信玄お抱えの猿楽師となった。長安は父と甲斐に移っていたが、家臣として引き立てられ、やがて持ち前の才能を発揮し、甲斐國の黒川金山を始めとする鉱山開発に取り組むようになり、武田氏滅亡後も徳川家康に取立てられた。金山の開発でよく知られた人物で、伊豆國の土肥金山、生野銀山の開発にも名があり、佐渡の金山では奉行職にあった。
 死後、生前の不行跡をとがめられ7人の子はすべて処刑され、長安の遺体はなかば腐敗したまま掘り起こされて首をはねられた。一台で栄華と凋落をきわめた人物である。
 木崎神社の立派な社殿は元禄八年の再建で、新潟県の文化財指定を受けている。棟札に【御大工 水田与右衛門尉 棟梁 富田助右衛門】の名があり、同じ工匠が小木の小比叡にある蓮華峰寺弘法堂、梅津の羽黒神社の建造にもあたったようで、蓮華峰寺弘法堂は国の重要文化財の指定を受けている。備前國(岡山県)、播磨國(兵庫県)から招かれた名工である。

◆06280 草刈神社祭
新潟県佐渡市(旧小木町)

◆32685 小木の小獅子舞
新潟県佐渡市(旧小木町)

●15608 佐渡市(旧羽茂町)
◆00581 菅原神社祭
□社名 菅原神社
□所在地 新潟県佐渡市(旧羽茂町・はもちちょう)本郷町
□祭神
□祭は六月中旬。  
□山車
山車の形態(呼称)は、棚。
いずれも休止。
・小比叡
・飯岡
・天澤
・村山
・大石
・仮屋
・清士岡
・大谷
・寺田
・西方
・木戸
その他
(順不同)
 祗園祭にあわせて棚(たな)と呼ばれる山車が曳かれたが休止となっている。私見であるが、栃木県には【天棚】とよばれる【天祭】が行われるところがある。天棚は車輪のない山車様の形態をしており、いわゆる【飾山】、【置山】といわれるかたちであるが、その起源は出羽國(山形県)の出羽三山につながる伝承を曳いている。当、菅原神社の山車(棚)もその呼称から広義にはおなじ範疇に含まれると考える。かつては十五―十六臺が曳かれたといわれるが、昭和三〇年ころから休止されているのが惜しい。
□汎論
 菅原神社の神事には【つぶろさし】とよぶ神事が行われる。伎楽面のようなおおきな面をつけた、醜男が、絶世の美女と嬉々として戯れ、男は男性器を振りかざして女性に迫り、女性はこれにあわせて艶めかしい姿態をみせながら男性を受け入れる。面は東大寺に伝わる伎楽面に似ており、遠くオリエントの文化がしのばれる。中近東から、韓半島、隠岐島、能登を経て佐渡に伝わったものであろうか。つぶろさしは草刈神社でも行われ、神社での奉納が行われると街区に繰り出して演じられる。

◆02686 草苅神社祭
□社名 草苅神社
□所在地 新潟県佐渡市(旧羽茂町・はもちちょう)羽茂本郷字天澤
□祭神
スサボオノミコト 須佐之男命
アメノオシホノミミノミコト 天之忍穂耳命
アメノホヒノミコト 天之穂日命

□祭は六月中旬。  
□山車
山車の形態(呼称)は、棚。
・本郷仮屋
寛保三年(一七四三)の建造
・本郷天沢
寛保年間(一七四一−一七四四)の建造。  
・村山
寛保年間の建造。
・大石
明治期の建造。  
・飯岡
建造期は不明。
(順不同)
□汎論
 草苅神社の創祀は不明。一説に当地の地頭だった本間高貞が旧羽茂郷中十六郷の総鎮守としたと伝わる。スサノオノミコトが祭神となったのは京都祗園より分祀を受けたと伝わり、従前の社殿に祀られる神々と併祀されたと推察される。往古は、牛頭天王、八王子宮とも称ばれ、祇園羽茂神社とされていたが、明治期に【草苅神社】となった、現在は草刈神社と表記されることが多い。
 佐渡は世阿弥が遠流となっていた故か、能舞臺が多く伝わる。最盛期には二百前後逢ったとも伝え、現在は佐渡島うちに三二の舞臺がある。当社境内にも立派な草葺の能舞臺があり、近年【橋架かり】が付加された。
 神社には~樂の一種【つぶろさし】が伝承される。おなじ羽茂町内の菅原神社でも行われる【豊穣、豊産、安産祈願】の神事がある。かつては【棚】とよぶ山車のうえでいとも淫靡に演じる男女の秘儀だったと伝わるが、今は行われない。
 連理の榊がある。二本の樹が枝を伸ばして一本につながったもので、これを【連理を遂げる】といって、夫婦和合の姿として崇拝する。当社の神事つぶろさしとの連想がある。岐阜県大野郡清見村(現高山市)の松ノ木峠には連理の杉の老木がある。一本の樹から出た枝が上部でふたたび交わりその間が空間となるものがある。飛騨地方では、これを【窓木】とよび、神宿る木だとして、杣人は絶対に伐採せず、米、塩を奉納して崇めたものである。

●15609 赤泊村
◆02687 赤泊村郷土資料館
新潟県佐渡市(旧赤泊村)

◆06281 八幡若宮神社祭
□社名 八幡若宮神社
□所在地
新潟県佐渡市(旧赤泊村)
□祭は四月中旬。
□汎論
 八幡若宮神社の祭で赤泊祭ともいう。
大獅子、小獅子がでて、山車も曳かれる。

行政コード番号は従前のままです。 
20130106 更新

 ◆日本山車論
目次
 ◆左甚五郎傳
左甚五郎傳
 ◆斐太ノ工
斐太ノ工
 ◆谷口與鹿
谷口與鹿
 ◆論攷 延喜式神名帳
論攷 延喜式神名帳
◆阿波國
◆安房國
◆安藝國
◆伊賀國
◆隠岐國
◆越後國
 ◆古代祭祀と神南備山
古代祭祀と神南備山
 ◆玉依姫  様